肺がんになった薬剤師(masami)がゲノム医療・緩和医療を学ぶ

ゲノム医療は、高校生物の知識が必要で難しいですが、ボチボチ学びます。緩和医療とはがん初期からの緩和ケアを含み、緩和ケア=あきらめ、死ではない。が持論です。所属する学会の許可を得ましたので、学んだことをつたないながら記事にして行きたいと思います。

コロナ禍における在宅療養 ~終末期がん遺族アンケート調査の結果から~

コロナ禍における在宅療養
~終末期がん遺族アンケート調査の結果から~

飯田 智哉 1,伊藤 和 1岡村 直香 1、飯田 道夫 1,和田 吉生 1,安藤なつ美 1,三浦 光舞 1,吉崎 秀夫 1,門脇 睦子 2,山崎 なな 3,長岡健太郎 4

1医療法人せせらぎ 札幌在宅クリニックそよ風,
2医療法人せせらぎ 訪問看護ステーションそよ風
3医療法人せせらぎ 居宅介護支援事業所そよ風,
4富山大学 学術研究部医学系 感染症学講座

コロナ禍が終末期の在宅療養に与えた影響や遺族満足度などについて検討することを本活動の目的とした.当院で訪問診療を受けていた居宅終末期がん患者のうち,在宅で看取った 100名の遺族を対象にアンケート調査を行い,コロナ禍が在宅療養に与えた影響,遺族満足度などについて検討した.回答率は 72.0% で,52.8% の遺族が在宅療養の選択にコロナ禍が影響したと回答した.遺族満足度は 98.6% であり,当院でコロナ禍に在宅療養を選択した終末期がん患者に対しても,高い遺族満足度が達成できていた.
Palliat Care Res 2023; 18(1): 55–60


Key words: 新型コロナウイルス(COVID-19),在宅療養,遺族,アンケート調査,満足度
結 論
コロナ禍における終末期がん遺族アンケート調査の結果,52.8% の遺族が在宅療養の選択にコロナ禍が影響したと回答した.遺族満足度は 98.6% であり,当院でコロナ禍に在宅療養を選択した終末期がん患者に対しても,高い遺族満足度が達成できていた

コロナ禍、在宅医療もPPEの脱着がかかせず、大変なご苦労があった事と思います。
しかし、入院すると死に目にも会えなくなる、そんな思いはしたく無いと思われた遺族が大半でしょう。ご遺族の満足度が98.6%、素晴らしいと思います。