肺がんになった薬剤師(masami)がゲノム医療・緩和医療を学ぶ

ゲノム医療は、高校生物の知識が必要で難しいですが、ボチボチ学びます。緩和医療とはがん初期からの緩和ケアを含み、緩和ケア=あきらめ、死ではない。が持論です。所属する学会の許可を得ましたので、学んだことをつたないながら記事にして行きたいと思います。

緩和ケア病棟の内服困難ながん終末期患者へのヒドロモルフォン塩酸塩持続皮下注開始時の悪心・嘔吐予防としてのブロナンセリン(ロナセン®)経皮吸収型製剤の使用経験 加藤 恭郎,德岡 泰紀 天理よろづ相談所病院 緩和ケア科

内服困難ながん終末期患者にオピオイド鎮痛薬の持続皮下注(以下,CSCI)を開始する場合,悪心・嘔吐予防にハロペリドール(以下,HPD)の混合が広く行われている.しかし HPD には CSCI 部皮膚障害の危険がある.そこで当院ではヒドロモルフォン塩酸塩(以下,HYM)CSCI 時の悪心・嘔吐予防として他の制吐剤や抗精神病薬の併用がなく,1 週間以上経過観察できた例を後方視的に検討した。BLO-P使用5例では悪心・嘔吐はなく、BLO-P貼布部、CSCI部の皮膚障害もなかった。HPD併用5例では1例に悪心、2例にCSCI部皮膚障害がみられた。BLO-PはHYMのCSCI時の悪心・嘔吐予防として選択肢の一つになりうると思われた。
Palliat Care Res 2022;17(4);147-152

短報を挙げてみました。貼付剤は扱いがしやすくこれからの症例に期待したいところです